「シエル コローレ」シリーズ
デザイナー 海野ひかり Unno Hikari
今回は、「シエル コローレ」シリーズを手掛けるデザイナー海野ひかりさんにインタビューしました。
商品企画について
どのような企画からうまれた商品ですか?
「
以前からご好評いただいたているシエルブーケという商品があります。
シエルブーケは色が全く入っておらず、石膏の装飾のようなから押しで、花束をイメージしたデザインのレターでした。
その商品デザインに色を入れることにより、温かみをカラフルに表現し、シンプルかつ華やかなデザインが好きなお客様にも喜んでいただけるような商品を作りたいと思い、シエルコローレシリーズが生まれました。
”シエル” ”コローレ”はフランス語でそれぞれ”天” ”色”という意味があり、色彩豊かな天からの贈り物の花々をイメージしたデザインのシリーズです。」
デザインについて
デザインをする上で拘ったポイントはなんですか?
「日本のお干菓子や練り切りなどではよく花々をモチーフにしたものがありますが、それが洋風になったらどうなるだろう、というイメージを持って制作しました。
洋風なのに日本的な雰囲気を感じ取られた方がいると聞きましたが、とても鋭い方だなと嬉しく思います。
色合いは派手になりすぎず、皆様の日常にそっと馴染むようなベージックで温かみのある色を心がけました。
花々はカラフルで華やかですが、きらびやかな豪華さではなく、素朴な美しさを大切にしています。キラキラと光を反射させる加工はバースデーカードなど、"特別な時"に使うアイテムにのみ使用しました。金色の箔押加工をデザインのスパイスとして効かせています。」
デザインのヒントになったものや、制作秘話をこっそり教えてください!
「このシリーズをデザインしていた頃は、ヨーロッパ旅行に何度か行っていたので、その時に旅先の街中で見た建物のレリーフなどをイメージの参考にしていました。
旅が好きで、旅先でしか味わえない非日常的な体験や物事をアイディアの糸口にすることもあります。
西洋のデザインと東洋のデザインの感覚はだいぶ違いますが、その中でも私は西洋のレリーフと日本の和菓子のデザインは形の作り方の考え方が似ている部分があると思っているので、それらを混ぜて組み立て直しながら形にしていきました。
またデザインを細かく作りこみすぎると、色が凹凸を、凹凸が色を邪魔してしまうので難しかったです。
全てのデザインの要素が互いに魅力を引き立てあうバランスもポイントです。多すぎる要素は省いてシンプルにすることで洗練させました。」
※画像の版は試作の物で実際とは異なります。
デザイナーからのメッセージ
「気持ちを飾らずにそのままに送りたい時、いつでも使って頂けると嬉しいです。
季節に縛られないお花のデザインなので年間を通してお使いいただけます。
親しい方に気軽に手紙を書きたい時、お花が好きな方に手紙を送る時などにオススメです。
それから、個人的な話になってしまうのですが、私の母がキラキラしたものを見ると目がチカチカしてしまう、といって少し苦手なようなので、そんな母でも安心して使えるような便箋を!と思い、作りました。
同じお気持ちの方がもしもいらしたら(笑)、ぜひお使いください。
シエルコローレシリーズには便箋の他にもシールやふみ揃え便箋、メッセージカードなどがあります。
贈る相手に合わせて自由に使っていただけると嬉しいです。
ジー・シーのデザインに関わらせていただいてから3年程経ちますが、まだまだ未熟で、日々勉強になることばかりです。
先輩方から学んでいくことはもちろん、お客様の気持ちに寄り添って考えることを大切にしていきたいです。
"手紙を書きたい"気持ちになった時に、そっとそれをお手伝いできるような、思わず誰かにお勧めしたくなるような商品デザインを心がけて、これからも制作していきたいです。」
- デザイナー 海野ひかり(うんのひかり)
- 東京芸術大学美術学部絵画科油画専攻卒。2016年に新卒でG.C.PRESSに入社。便箋「夏遊箋」やシール「ふわふわ 招き猫」などのデザインを手がける。